9日から10日にかけて低気圧が発達しながら九州北部から本州南岸を東に進んだ。
この低気圧に向かって暖湿流が南から流れ込み、大気の状態が不安定になった影響で雨雲が発達し、広い範囲で大雨となった。特に、九州南部・四国・紀伊半島では1時間100mm前後、24時間では200mmを超えるようなこの時期としては記録的な雨量を観測し、崖崩れや浸水などの被害が出た。
このうち鹿児島県では、9日夕方に枕崎市内で突風が発生し、翌10日の鹿児島地方気象台による現地調査の結果、竜巻と推定された。
この竜巻では、牛舎の屋根の一部破損1件、ビニールハウスの一部損壊(ビニールの破損、支柱の湾曲など)が17件などの被害が出た。10日の鹿児島地方気象台の現地調査によると、発生は9日17時過ぎ、被害状況や目撃情報などから突風を竜巻と推定した。この竜巻の強さはF0(藤田スケール)としている。
気象庁は3月26日から竜巻注意情報の運用を始めたが、昨日までに竜巻注意情報を発表したのは、鹿児島県(2回)、宮崎県(2回)、熊本県(1回)、高知県(1回)の4県6回(既発表を更新した場合はカウントしていない)。このうち、実際に竜巻が発生したのは3月27日の鹿児島県(いちき串木野市・垂水市)、4月7日の高知県(土佐清水市)に次いで3度目。適中率は50%と気象庁の当初の予想(10%未満)を大幅に上回っている。しかし、いずれのケースとも竜巻注意情報の発表前に竜巻が発生している。今回の枕崎市でも、竜巻注意情報の最初の発表が19:45にされた(鹿児島地方気象台)のに対して、実際の竜巻の発生はその3時間近くも前の17時過ぎであった。
(4月11日更新)
◆鹿児島地方気象台 平成20年4月9日に鹿児島県枕崎市で発生した突風に関する現地調査報告(PDFファイル 1.27MB)
http://www.fukuoka-jma.go.jp/emr1/tatsumaki_makurazaki.pdf
◆鹿児島県 平成20年4月9日の竜巻注意情報による被害状況
http://www.pref.kagoshima.jp/bosai/saigai/h20/20080409.html